金属の人工弁

 妻は子供のころ罹患した小児リューマチから心臓を悪くし(僧帽弁不全)心臓肥大の状態が長く続きました。 25歳での結婚しましたが妊娠は心臓に負担が大きいので控えるよう医師から言われていました。それでも30歳で子供を出産しました。出産自体は順調でしたが育児の負担より心臓が悪化、32歳で心臓の弁を金属の人工弁にする手術をしました。そして50歳の時人工弁の動きが悪くなり人工弁の置換手術。

 60歳でこの脳出血を発症。命の危機もあり万一の時にそなえ心の準備をしておかなければなりませんでした。

 私は生きている間に精一杯できることをしてあげられれば、命が終わってからは何周忌、何周忌と弔うことはなくていいと思い、骨もいらないと思うようになりました。
 
 一昨日(3月24日)早朝に私の甥が亡くなりその日の夕刻に通夜、昨日13時お別れの会(葬儀)がありました。火葬場で骨上げが終わり親族関係者が離れた時、普段から知りたいと思っていたことを骨上げの介助をしてくれた職員に尋ねてみました。
 金属の人工弁は焼け残るのか? 遺骨は希望すれば引き取らないという選択もあるのか?
 答えは、ペースメーカーは残るが金属の人工弁は一緒に棺桶に入れる副葬品の状態などによって温度が異なり状態が異なるとのこと、骨を繋ぐステンレスのボルトなどは残るとのことでした。
 また骨の引取はしない選択もありとのことでした。事前にその旨を申し入れておいたほうがいいかもしれません、昨日は骨壺と骨上げの用意はしてありましたので。

 私は長いあいだ妻の命を支えた人工弁は残るようであれば欲しいのですが遺骨はいらないと思っています。


甥の死

 先日に亡くなった甥は急性骨髄性白血病で約2年の闘病の末でのことでした。甥は42歳独身でした。3度の骨髄移植を行いましたが救えなかったようです。移植する骨髄は近しい親族のものがより効果的とのことで当初私も申し出てみましたが年齢的なものでしょうか?理由はわかりませんが検査さえされませんでした。当人の母親、兄も適合しなかったようです。妹が同じ血液型でもあったのですが家族間に長年確執があり母親が頼みに行っても拒絶されたようでした。
 亡くなったことの連絡も妹の電話は着信拒否状態だったので長年無縁だった私の携帯電話からショートメールで送っておきました。その後亡くなった甥の兄が連絡でき通夜には来てくれて母親と抱き合って泣きじゃくり大声で謝り長年の確執も解けたようでした。その場に居合わせたのは妹の娘二人と私だけでした。
 甥の死がもたらした良い結果に私も感動しました。