似たボトルに注意!
痰の吸引に使用するカテーテルを消毒するザルコニンを作ろうとしてエタノールのボトルの封を切ってふと見るとエタノールではない、オスバンとなっている。訪問看護からの支給薬品なので薬局か看護ステーションのミスと思われる。
薬品ボトルは似たものが多いようなので気をつけないといけないと再認識する。
ザルコニンを作る時に使用するホエスミンのボトルは四角です。このくらい形が異なると間違えることは少ないでしょう。(むかし、毒薬の瓶は表面がでこぼこになっていて夜間に触っても感触でわかるようになっていて、間違えないようにしてあったそうです。)
※その後、薬局がかわってからホエスミンではなくオスバンが支給されるようになりました。ホエスミンとザルコニンは同等品ということです。
ザルコニンの作り方
2リットルのペットボトルに�水道水1780ml �エタノール200ml �ホエスミン20ml を入れる。
と訪問看護から教わりました。
《参考資料》
ザルコニンA液0.1による気管内吸引チューブの消毒
気管内吸引には無菌の吸引チューブを用いるべきですが、
高頻度に吸引が必要な患者に使用する吸引チューブは、消毒液に浸漬保存し、再使用されていることが多いのが現状です。
しかし、その消毒液の種類・濃度によっては吸引チューブや消毒液自身がセパシア菌(Burkholderia cepacia)等により高濃度に汚染されることがあり、
また汚染された消毒液を使用して緑膿菌感染症が発生したとの報告もあります。
その微生物汚染防止の立場からは、より強力な消毒液の使用が望ましいと考えられますが、
強力な消毒液は毒性も強いため、消毒後の吸引チューブのリンスが不十分であった場合などでは、気道粘膜を障害する可能性があります。
ザルコニンA液0.1は、これらの問題点を考慮した製剤で8vol%エタノールの添加により微生物汚染を受けにくく、
かつエタノールは低濃度であるため、気道粘膜の障害が少ない製剤です。 *ザルコニン=塩化ベンザルコニウム
手順
1. ザルコニンA液0.1(500mL1本)及び滅菌精製水(500mL2本)を準備します。 (向野注)精製滅菌水より注射用水の方が、高品質で安価です。
2. 吸引チューブ使用後、チューブの外側を消毒用エタノールガーゼ等で清拭します。
3. 吸引チューブ内に付着する粘液などを除去するために、滅菌精製水を吸引します。【A】
4. その後、吸引チューブをザルコニンA液0.1中に浸漬保存します。【B】
5. 次の使用前に、薬液をリンスするため別の滅菌精製水を吸引します。【C】
6. 吸引チューブ及びザルコニンA液0.1は24時間ごとに、滅菌精製水は12〜24時間ごとに交換します。
気管内吸引チューブの浸漬消毒
・神谷 晃 他:改訂版 消毒剤の選び方と使用上の留意点、薬業時報社、p129-130,1998.
・尾家重治 他:気管内吸引チューブ浸漬用消毒薬(ザルコニンA液0.1)の使用後の微生物
汚染調査、医学と薬学,42(6):989-991,1999.
健栄製薬のパンフレットから